ほんのしるし

自分の好きをアウトプットします

ALWAYS三丁目の夕日

三丁目の夕日は原作のアニメと漫画も好きで、購読したり、私が子供の頃に放送していたキッズステーションで視聴していた作品だ。
私が大の干し芋好きになったきっかけを作ってくれた作品でもある。
干し芋兄ちゃん」は私の宝物だ。

そんな三丁目の夕日をベースにしてつくられた映画がALWAYS三丁目の夕日だ。
2005年に公開されている。
兼ねてから原作のファンだった私は劇場で観て大変に感動し、部屋中に夕焼けの写真を貼りつけようとしたことがあるほど影響を受けた。

久しく観ていなかったのだが、10年ぶりくらいに再視聴した。
やっぱり良い作品だと再認識した。
戦後の日本が復興していく中で、今以上に人と人との関係性が近い中で紡がれるハートフルなストーリーだ。

鈴木オートと茶川先生の家族愛が詰められている。
両家に共通するキーワードは家族愛だ。
しかも、他者が家族になる過程がある。

鈴木家は3人家族の中に六ちゃんという、地方から集団就職でやって来た少女が加わるのに対し、茶川家は全員が赤の他人同士である。
茶川氏の「お前とは縁もゆかりも無い赤の他人なんだからな」という台詞が印象深い。
劇中で何度か聞くワードなのだが、経過とともに心情の変化が表現されている重要なワードだったりする。

私には2つ好きなシーンがある。
ひとつ目は、茶川氏が好意を抱いているヒロミという女性に「いつか買ってあげる指輪」をつけてあげるシーン。
指輪は無いのに、何も無いはずなのに確実に幸せな瞬間は存在している魅力的な場面だ。
泣いた。

ふたつ目は、茶川氏が自分の
元に帰ろうとする淳之介を突き飛ばすものの、最終的には自分の心に素直になって、本当の家族になるシーンだ。
茶川氏には淳之介と別れの危機がやってくる。
一時、淳之介は茶川氏の元から去ってしまう。淳之介が居なくなる寂しさから思わず追いかけて行き、その先で再会をするのだが、淳之介から抱きつかれた瞬間にハッと我に返る茶川氏の表情が素晴らしいのだ。
「一緒にいたいけど…でも淳之介には自分といるよりも幸せになれる環境があるから、諦めないといけない!」という愛のある声が言動から伝わってくる。
もちろん泣いた。

私の大学時代の授業に「家族って何?」という授業があった。
血縁?養子縁?
答えはそんな形式上のものではなかった。
ALWAYS三丁目の夕日に答えはある。
「家族になりたいと思った対象が家族」なのだ。
この映画を観て、そんな事を思い出した。