ほんのしるし

自分の好きをアウトプットします

オカルト

私はオカルトが好きだ。
心霊、UFO、UMA…などなど。

そんな私は病院勤めをしていた時に、ある話を耳にした。
休憩時間でのことだ。
たまたま休憩のタイミングが重なった先輩が唐突に「俺、ついに遭遇しちゃったわ。」と言い出す。

私「何にですか?」

先輩「幽霊」

私「え!!!」

オカルト好きの私は勿論食いつく。
ワクワクすっぞ!!!

先輩「この前の夜勤のラウンドでさ、テレビを取り囲むように椅子が3つ並んでいたんだよ。まるで家族がテレビを見るように。」

私「ほうほう。」

先輩「ここに勤めてこんな事に遭遇したのは初めてだ。ついにあの部屋にも出るようになっちゃったんだなー。」

私「へー!」


私にはある心当たりがあった。
コロナ前のことだ。
その日は病棟がほぼ満室になったものの、ある退院患者がなかなか帰宅せずに、次の入院患者の部屋が空かないトラブルがあった。

その入院患者にはオリエンテーションの映像を見て頂くスケジュールがあったのだが、テレビにインプットされているデータのため病室でないと試聴が出来ない。
困っている最中、偶然空いた部屋出たため、オリエンテーション映像を見て頂く時のみ、一時的にその部屋を借りた。

その患者は家族含めて3人で来院した。
家族もその映像を見たいと希望されたため、人数分の椅子を別室からわざわざ運んでセッティングした。
オリエンテーション終了後にその部屋を退室。
やっと退院患者が帰院した為、本来の部屋に誘導することができた。

私は仕事に忙殺されて、椅子を元の位置に戻すのを忘れた。
テレビを囲むようにして置いたあの椅子を…。



(え?え?私じゃん⁉︎絶対私だよね⁉︎)
と3秒ほど考えたあとに

「こわーい」と言っておいた。
多分棒読みだったと思う。